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仮想仕事の原理(ラーメンの場合,剛結の場合)

複数のはりの結合した構造をラーメン(またはフレーム)という. これらが剛に結ばれた場合について考える.

部材 I $(y,\theta,\phi,\mbox{\boldmath$u$ }_{iI},\theta_{iI})$ が適合系で あるとする.ここで,fiI は部材 I の節点 i に おける量 f であることを意味している. さて,Fig 2.27 およびFig 2.28 からわかるように, 剛結した節点 i に集まる全ての部材 I について, $\mbox{\boldmath$u$ }_{iI}$ $\theta_{iI}$ はそれぞれ一定である.すなわち,

$\displaystyle \mbox{\boldmath$u$ }_{i}=\mbox{\boldmath$u$ }_{iI},\quad \theta_i=\theta_{iI}$     (35)

のように,節点 i に対して,変位 $\mbox{\boldmath$u$ }_i$ およびたわみ角 $\theta_i$ を 定義することができる.
  
Figure 2.27: 剛結された節点 2 に着目
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\epsfxsize=8cm
\epsffile{fig6-10.ps}
\end{center}\end{figure}


  
Figure 2.28: 剛結
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\epsfxsize=4cm
\epsffile{fig6-11.ps}
\end{center}\end{figure}

次に,部材 I (MI,QI,NI,FiI,miI,pI) がつりあい系を なしているとする.節点 i に作用する集中力を $\mbox{\boldmath$F$ }_i^*$, 集中モーメントを mi* として,つりあい式をたててみよう. まずは,Fig 2.29 の節点1について考えて見よう.この場合は,

\begin{eqnarray*}\mbox{\boldmath$F$ }_1^*+(-\mbox{\boldmath$F$ }_{1\ooalign{ \hf...
...{1\ooalign{ \hfill$\scriptstyle3$\hfill\crcr$\bigcirc$ }}^*) = 0
\end{eqnarray*}


となる.
  
Figure 2.29: 節点 1 におけるつりあい
\begin{figure}
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\epsfxsize=8cm
\epsffile{fig6-12.ps}
\end{center}\end{figure}

これより明らかなように一般には,節点 i について,
 
$\displaystyle \mbox{\boldmath$F$ }_i^* =
\sum_{{I:{\scriptsize 節点} i {\script...
...I:{\scriptsize 節点} i {\scriptsize に}}\atop{\scriptsize 集まる部材}}
m_{iI}^*$     (36)

というつりあい式が成立する.

定理    仮想仕事の原理(ラーメンの場合,剛結の場合) : (MI*,QI*,NI*,FiI*,miI*,pI*) が つりあい系であって, $(y_I,\theta_I,\phi_I,\mbox{\boldmath$u$ }_{iI},\theta_{iI})$ が適合系 であるとする.このとき次式が成立する.
$\displaystyle \sum_i \mbox{\boldmath$F$ }_i^* \cdot \mbox{\boldmath$u$ }_i + \sum_i m_i^* \theta_i
+ \sum_I \int p_I^* y_I dx = \sum_I \int M_I^* \phi_I dx$     (37)

[証明]各部材に対して仮想仕事の原理が成立するから,
 
$\displaystyle \int M_I^* \phi_I dx$ = $\displaystyle \sum_{i:{\scriptsize 部材} I {\scriptsize の両端}} \mbox{\boldmat...
...\scriptsize 部材} I {\scriptsize の両端}} m_{iI}^*~\theta_i
+ \int p_I^* y_I dx$ (38)

を得る.ここで,

\begin{eqnarray*}\sum_{I:{\scriptsize 全部材}}
\left(\sum_{i:{\scriptsize 部材}...
...sum_{I:{\scriptsize 節点} i {\scriptsize に集まる全部材}}\right)
\end{eqnarray*}


なる関係に注意して,全部材について総和を取ると,

\begin{eqnarray*}&&\sum_{I:{\scriptsize 全部材}}\int M_I^* \phi_I dx\\
&=& \sum...
...^*\theta_i\right)+\sum_{I:{\scriptsize 全部材}}\int p_I^* y_I dx
\end{eqnarray*}


最後の変形には各節点で成立するつりあい式(36)を使った.
[証明終]


Ken-ichi Yoshida
2001-04-18