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仮想仕事の原理の応用---変位法によるトラスの境界値問題の解法と単位変位法

  変位法によるトラスの解法における仮想仕事の原理の応用について述べる。本 節の内容は新しいものではなく、1.8の内容の誘導の別法を 与えるに過ぎない。しかし、有限要素法では通常以下の論法を用いるので、そ の雛型としての価値はあるであろう。なお、本節の内容は、特に断らない限り 構成式の形に依存しない。

まず、変位法によるトラスの境界値問題の解法を、仮想仕事を用いて導く。 変位法では幾何学的に許容な系から出発する。即ち、(1.9) より、部材の伸びは

であるが、これと構成式を用いて求めた部材力 が静 力学的に許容でなければならない。従って、狭義の仮想仕事の原理 (1.20)より、

 

を得る。ここに の任意の元であり、任意の幾何 学的に許容な斉次系

と書けることを用いた。式(1.23)は(1.12)を未知変 位を用いて書き下したものに他ならず、特に線形弾性トラスでは (1.16)と同一の内容である。

上のようにしてトラスの変位が完全に求められると、反力は次のようにして求 められる。まず、支点で変位が 、その他の節点での変位は 0 であるような適合系を仮想的に考える。 の典型的なとり方とし て、反力を求めたい支点に、求めたい方向に単位大きさの変位、それ以外は0 とするものが考えられ、その場合、以下の計算は単位変位法と呼ばれる。仮想 適合系の伸び

となる。一方、(真の)境界値問題の解は釣合系であるので、これらの間に仮想仕事 の原理(1.19)を書き下すと

 

を得る。ここに、 は一般化力と呼ばれる。上式の特別な場合として

を得る。これは(1.13)に他ならない。



N. Nishimura
Sat Jul 4 16:13:59 JST 1998