トラスが弾性体の場合、1.11、 1.12の各々の前半で述べた境界値問題の解法は、 エネルギを用いて、次のように言い替えることが出来る。
定理2(ポテンシャルエネルギ停留) 弾性体トラスの境界値問題の
解は、幾何学的に許容な のうち
を
停留にするものである。逆も正しい。
(証明)直接計算により
を得る。よって、 は
(1.12)より、つりあい式に他ならない。
(証明終)
定理3(補ポテンシャルエネルギ停留) 弾性体トラスの境界値問題の
解は、静力学的に許容な のうち
を
停留にするものである。逆も正しい。
(証明)直接計算により
を得る。よって、 は
(1.17)より、適合条件式に他ならない。
(証明終)
特に、線形弾性体トラスにおいては
であり、さらに与えられた節点変位が
の場合
は
ひずみエネルギに一致する。それゆえ、
の場合の補ポテン
シャルエネルギ停留原理のことを最小仕事の原理と呼ぶことが多い。