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幾何学的に許容な系

 

この節と次節では、トラスの境界値問題を解くための準備として、用語を導入する。

幾何学的に許容な系とは、与えられた境界条件のうち、節点変位に関係するも のだけを満たす適合系のことを言う。従って、幾何学的に許容な系を構成する ことは容易であり、節点変位 のうち、境界条件として与えられて いるものは与えられた値とし、その他は任意に選び、式 (1.3)を用いてのびを計算することによって得ることが できる。具体的には、 まず、節点変位 を並べたベクトル を導入する。

さらに を未知の成分と、既知の成分とに並べ変えると、

 

となる。ここに、nm はそれぞれ未知の節点変 位成分、既知の節点変位成分、節点数、未知の節点変位成分の数である。たと えば、図1.3の場合、(1.7)に現れる量は次のように書くこと ができる。

一般に、Q は単に の直交成分を並べ変える操作を表し、 のベクトルとしての長さは等しい。従って Q は直交行列であり、幾何学的に 許容な節点変位は、(1.7)より

 

と書ける。ここに、 は次式により導入される Q の部分行列であ る。

次に行列 、およびベクトル を次式により導入する。

ここに、N は部材数である。式(1.3)は明らかに と書けるので、(1.8)より

 

を得る。以上より、幾何学的に許容な系とは、与えられた と任意 の から式(1.8)、(1.9)によって求 められる のことであると言うことができる。



N. Nishimura
Sat Jul 4 16:13:59 JST 1998