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境界要素法は非常に長い歴史を持つ数値解析手法であるが、この手法が特に一 般の関心を引いたのは1980年以後数年にわたってのことと言えるかも知れない。 その当時は未知数が境界にのみ現れることがこの手法の最大の利点として強調 され、その結果、境界要素法が、少なくとも線形の大型境界値問題の解析手法 としては、やがて差分法や有限要素法を凌駕すると考えた者も僅かではなかっ たと想像される。しかし、その後境界要素法の流行は峠を越え、期待された大 型問題においても行列が密となる事が障害となって、従来法より大きな問題に 適用されることはなかった。

しかし、最近になって、境界要素法によって超大型問題を効率良く解くアルゴ リズムが考案され、非常に大きい問題が解けるようになった。これらのアルゴ リズムは、高速多重極法(Fast Multipole Method (FMM))とパネルクラスタリ ング[1,2]のグループ、及びウエーブレット基底の利用 [3]に大別される。双方とも、 計算量が 程度であるとされている。 ここに、N は未知量の自由度、 は非負 の数である。現在、それぞれの手法の適用範囲を広げるための研究が精力的に 行なわれている。本報では、現在特に研究が進んでいると考えられる高速多重極法 について紹介する。



N. Nishimura
Mon Sep 21 19:50:46 JST 1998