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定式化

無限領域 にクラック S が存在している場合を取り扱う。ここに、 クラックとは、自分自身と交わらない、縁 を有する、一般には 複数の滑らかな曲面である。静弾性クラック問題は次のように定式化される。

ここに、 はNavierの作用素で、 弾性定数テンソル に よって と定義される。 はLamé定数、 はクロネッカーのデルタである。また、 上つきの はクラックの単位法線ベクトル の正(負)の向 きからの極限値を意味し、 はトラクションであって、 変位 によって と書ける。 更に、 はクラック上での の不連続量、 すなわち開口変位であり、

と表され、 はクラックが存在しない時の解である。

この問題の解の変位に関する積分表示は次のようになる。

 

ここに、 は弾性学の基本解であり、次のように書ける。

 

また、 に関する偏微分を表す。式(1) を微分して領域内の点 x をクラック上に極限移行し、境界条件を考慮する と、開口変位に関する超特異積分方程式

 

が得られる。ここに、p.f.は発散積分の有限部分を意味し、 に対応するトラクション である。さらに、上式にいわゆる正則化[9]を用いて次のように変 形することが出来る。

 

ここに、 は交代記号、、 v.p.はCauchyの主値を意味する。以上がクラック問題における積分方程式である。



N. Nishimura
Thu Sep 10 18:18:20 JST 1998