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数値解析上の設定

本手法と従来法ともに, 離散化して得られる連立方程式の反復解法には 前処理無しのGMRES法[11]を用いた. この際,解の初期推定値には,初期時刻においては零を与え, それ以降の時刻では一時刻ステップ前の解を与えた.

本手法に必要なパラメータは,式(28)の $\beta$, 3節step 1 で述べた一つの cell 当たりの最大境界要素数 Ncell, 式(23)のパラメータ pt 及び $\chi_1$, 式(26)のサンプル数 $N_\phi$ の決定に係わるパラメータ $\chi'_2$, そして想定され得る解(密度関数)の最大周波数 $\omega_{max}$ である. ただし, $\omega_{max}$ は従来法においても $\Delta t$ の決定に係わる パラメータである.

これらのパラメータの選択については以下の解析では次のようにした. まず, $\omega_{max}$ は捉えたい現象の周波数から推定すべき ものである.ここでは,pt=3, $\chi_1=3.0$ と固定し, 捉えたい現象を十分に表現できる程度の $\Delta t$ を決めた上で, $\omega_{max}=\pi/(\chi_1\Delta t)$ と定めた. これは考える最も高い周波数一波当たり6点用いた事に相当する. また, $N_\phi^{(2)}$$\omega_f$ と以下の解析で 用いた R(2) 及び c2 (<c1) を用いて 式(26)の第2式より計算する. その際,Luら[5]にならって $\chi'_2$ の値としては0.2を採用し, $N_\phi^{(2)}$ を64と決定した. 下層の level の $N_\phi$ は式(30)に従って決定した. また,$\beta$ は 2 とし,Ncell は数値解析例(1)では30に, 解析例(2)では40に選んだ.

また,弾性定数は適当な無次元化により c1=1, $c_2=1/\sqrt{3}$$\rho=1$ とした (このとき, $\lambda=\mu=1/3$).

なお,計算機には京都大学大型計算機センターのベクトル 並列計算機 Fujitsu VPP800/63 を用いた.両手法のいずれについても, ベクトル化のための若干のチューニングは行ったが,並列化は行っていない.


Toru Takahashi
2001-07-18